キスの相手はあなただけっ!!
正直言っても私は
西田のことなんか
好きじゃない。
たまに
かわいいとか
優しいとかは
思うし
しゃべりたいとも思う。
別に会いたいとかそんなんじゃない。
聖夜みたいに
めっちゃ会いたいとか
笑顔が見たいとか
そんな感情はない。
でもかわいいって思ってしまう。
これって好きって事なの?
私は聖夜が好きなんだよ?!
聖夜以上の人はいないはず。
聖夜以外に好きになる人なんていないはず。
なのに私、
西田の事好きなの?
お願いです。神様。
そんなことはありませんように。
いやむしろ
あってはいけない。
ある日の夕方。
私はいつものように
一人で帰っていた。
愛?
愛は今日も拓と
帰ってますよ!
毎日毎日こりないやつらだ・・・。
ラブラブしている二人と
一人寂しく帰る私って・・・。
悲しい私だね。
「お?一人?」
この声は西田?!
なんで?!
なんでいんの?!
まさかストーカー?!
「ん?どーした?」
「いや。なんでいんの?」
「いやいや!
帰る方向一緒だろ?」
・・・・。
あぁ!
そうだった!
てか毎日西田の家の前
通って帰ってんじゃん!
なにかんちがいしてんのよ!
わ・た・し!
「あはは。
そうだった。忘れてた。」
私は笑った。
私がアホすぎて
自分で爆笑してしまう。
「・・・・・。」
西田はそんな私を見て
きょとんとしていた。
しまった!
絶対変な子だと思われてる・・・!
「あはは!
バカだなぁ。お前。」
西田が笑った。
その笑顔がどこかかわいくて
キュンとしてしまった。
私の顔はたちまち真っ赤。
なんでだろう。
どうして?
こんなに西田の笑顔に反応しちゃうの?
まぁきっと
私は男子のかわいい笑顔に弱いんだよ。
心配ないよね。