キスの相手はあなただけっ!!
「うっ・・・。ぐすっ・・・・。」
私は一人で泣いていた。
七海と別れた後に。
七海と別れて何分ぐらいちゃっただろうな~?
涙がとまらなかった。
初めての失恋。
まだ告白もしていないのに。
そう考えながら泣いていると
「マリア?」
と名前を呼ばれた。
そして
ポンポン
と背中を優しくたたかれた。
「え・・・?」
「マリア!どうしたの?
なんで泣いてるの?!」
優しく声をかけられ振り向くと
そこには私の親友
川原 双葉がいた。
「ふ・・た・・ば・・。」
双葉は同じくテニスをやっている小5。
だーいすきな友達。
「マリア?!聞いてる?
何で泣いてるのよっ!」
「双葉っ!うぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
「えぇぇぇぇ!
ちょっとまって!
落ち着けマリア!」
そんなこと言われても
落ち着けないよ・・・。
「双葉、聞いてくれる?」
「うん、聞くから!
聞くから落ち着いて!」
私は無意識のうちに
双葉に抱きついていた。
それだけ悲しかったんだよ?
ねぇ双葉。
あなたは私の親友だよね?
聞いてくれる?
わかってくれる?
このつらい気持ち・・・。
私はゆっくりと泣いていた理由を
双葉に話した。