キスの相手はあなただけっ!!
『新入生退場。』
俺たちは拍手とともに
退場した。
俺は体育館の外に出た瞬間に
足が動かなくなった。
時澤を見てしまったから・・・。
座り込んだとき
横を川原が通った。
「マリアいるじゃん!
きちんといいなよ?」
うるせーな!
「なにすわりこんでんの?」
げっ!
一番嫌な奴!
三杉ぃぃぃ!
「時澤いるからかぁ~!
俺もいくから一緒に行こうぜ?」
仕方なく俺はついて行った。
ばれないように
三杉の後ろに隠れていた。すると
「隠れてないで!
ほら!
俺がいったら
なんか言って
でてきなよ。」
そんな無茶な!
バカ野郎!
「三杉!遅い!
早く出てこい!」
時澤の叫び声がきこえた。
「ほら!
じゃあ先行くから!」
「おい!」
勝手なことしやがって!
わかったよ。
さりげなく
でていくよ!
少しして
盛り上がっていたところに
三杉が
合図をした。
「何盛り上がってんの?」
俺は頑張った。
緊張してます!!
とっても!!
「あ・・・。」
時澤がこっちを見て
つぶやいた。
「え・・・。」
俺も口から自然に言葉が出た。