キスの相手はあなただけっ!!
中学校に入学して初めての夏休み。
部活中・・・。
「はぁ~~~~~~~・・・。」
私の大きなため息。
今日で何回目だろう?
「うおっ!」
隣で驚いたのは
私と同い年の
花園 愛。
「もうっ!またため息?
いい加減にやめなよ。マリア!」
「だってぇ~。」
「はいはい。好きな人がつくれないんでしょう?」
あきれたように愛は言う。
そう。私はいまだに好きな人がいない。
もう4ヶ月もたったんだよ?!
夏休みもテニス部でがんばってるんだよ?!
なのに。
「もうイヤだ。
双葉とあんな約束しなきゃよかった。
やっぱ私優太しか無理なんだ・・・。」
「もう!ネガティブすぎっ!
見てるこっちがつかれる!」
「いいじゃん。愛は。
拓がいるし。」
拓とは愛の彼氏。
三笠 拓。
中1。
「へへへ。いいでしょ~。」
などと自慢してくる愛に
ついて行けない私。
そうして10月になった。