キスの相手はあなただけっ!!


次の日。
私は朝練が終わって
教室に入った。
まだ男子はきていない。
いつも朝練が終わる時間は
女子の方が
早く終わる。

「ほんとにいってないかな~?
拓。」

私は昨日の午後の部活も
そのことで頭がいっぱい。
帰りなんて
愛とそのことについて
話し合い。
そして家に着くと
また心配という1日を
送っていた。

「う~ん。
あの拓が言わないって事は
そうとうなことだよ?」

愛が言う。

「確かにね~。」

蘭美も言う。
って蘭美はいつの間にいたんだ?!

「拓は口軽いから。」

理子も言う。
理子もいつの間に!
あんたたち!
吹奏楽の朝練は?!

「おっはよ~!」

元気よく入ってきたのは
瀬川 翔太。
ニックネームは
翔ちゃん。

「なーなー。時澤!」
「何?」
「お前って
小野のこと好きなの?」

・・・・・・チーン。
ご愁傷様です。
もう!
何で?!
あいつはなんであんなに
口が軽いんだ?!
さっそく瀬川にいってんじゃん!!

「おはよー!」

2番目に入ってきたのは
岸本。
さすがに岸本は知らないだろう。
ていうか
知らないで!!

「おはよう!小・野!」

ピシッ!
私の頭の中の何かに
ひびがはいった音がした。
岸本まで知ってるし。

「何でみんなしってんのぉぉぉ~」

私はくずれおちた。
簡単にいうと
座り込んだ。
へなへなと。

「マリア・・・。」

愛が申し訳なさそうにしている。
別に愛のせいじゃないんだよ?
悪いのは
三笠 拓じゃー!

私がすくっと立ち上がったとき
ちょうどいいところに
拓が来た。
なので私は
殴ってやった。
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