キスの相手はあなただけっ!!


結果。
ドッチボールは3組が勝った。
後はテニスだけ。
テニスで勝てば優勝。

「やったね!!!」

愛が飛びついてきた。
私は

「ごめん。愛。
ちょっと用事が。」
「あ、いいよ。」

私は理子の手をひっぱって
野球をやっているところまで連れて行った。

「マリア~。
疲れた・・・。」

理子はハァハァと息を荒くして
座り込んだ。

「あ!三杉。」

私がさけんだとたん

「どこ?!」

と理子が立ち上がって
フェンスをつかんだ。

「あそこいるじゃん!」

私は一生懸命に三杉を指す。
三杉はこっちに気付いたらしい。
笑顔を理子に向けていた。
でも理子は気付かない。
すると三杉は聖夜にバットを渡して
なにか言う。
あれ?
今から三杉が打つんじゃないの?
なんで聖夜に変わったの?

「打てー!」

周りの聖夜と同じクラスの子が
叫びだした。
聖夜はそれに答えるように笑い
私を見た。
そして叫んだ。

「時澤ー!」
「えっ?わ・・・私?」
「これでもし俺が・・・俺が
ホームラン打ったら・・・。」
「打ったら・・・?」
「付き合って下さいっ!」
「へっ・・・?」

うそでしょ・・・?
これは・・・夢ですか?
神様。
どうか夢でありませんように。
聖夜はそれだけ言って
バットをかまえた。
私は胸の前で手を合わせて願った。
お願いっ!
ホームラン打って・・・!
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