貴方の瞳に恋をした





噂では国王もかなり素敵な人らしいが
あまり興味はなかった

こんな雰囲気で
誰にも話しかける勇気さえなく
一人ぽつんと佇んでいた

「君一人?」とか
「ダンスの相手をお願いできますか?」とか
話しかけられるけれど

「大丈夫です
もう少しでフィアンセが来ますので」

と気分が乗らなくて全て断った
それでも食い下がらない男たちに
嫌気がさして急いでテラスに逃れた

夜空を見上げると
2年前のあの日のような満月が
私を明るく照らしていた





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