※犯罪です。





ガラガラ―――



静かに図書室のドアをあける。



入った瞬間本の匂いに包まれた。



今日は晴れているから人数は少ない




ユイは〈図書委員〉と書いてあるバッチをつけながら奥の本棚へと歩き出した



「やっぱりここら辺の本は荒れてるなぁ…」



日本文学のコーナー。古いせいか、表紙やページが所々取れそうだった。


それを、ユイはテープなどで修正する



「………あの、」



頭の上から声がし、立ち上がって振り向いた



「ッッ!?」


(おっおおお大森くん!!??////)



そこにはユイの大好きな大森が立っていた。



「えっと…//どうしたの大森くん?」



あくまでも平然を装う。



せっかく話しかけてくれたのだから会話を広げてもっと話したい。



「ぁ、最近本にハマってるから何かオススメのないかなって……」



大森は目をキョロキョロさせながら話した。



「あぁ…うん。一杯あるよー!そういえば最近大森くんよく図書室来てたもんね」



「………見てたの?」



あ゛っとユイは冷や汗をかいた。



これじゃぁ自分が大森をずっと見ているっと言っているもんだ、と思わず言ってしまった言葉を後悔した。


「とっ…当番の時たまたまよく見かけたからさ…!!!//」



とっさの言い訳に少し声が裏返った







< 28 / 45 >

この作品をシェア

pagetop