Daily Friends
画面に夢中になって気がつかなかった。
広い公園、電灯が照らしたマウンドはまるでスポットライトが当てられたように俺達二人を明るく浮かび上がらせている。顔をあげた俺と目が合い、ゆりは目をそらしてしまう。GPSに夢中だった彼女は携帯を失い、もじもじしている。

ゆり「え、えっとね、んとね私ね」
英樹「…」
ゆり「こ、こんなタ、タイミングでね…」
英樹「…」
ゆり「…」

静寂が包む。時が止まる。

ゆり「あー。私らしくもない…」
英樹「…」
ゆり「わ、私…ね、昔からあんたのこと…」

その時だった。
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