さくら色 〜好きです、先輩〜
「レギュラーのことも…こうしなければ、サッカー部は潰され…「「もういいです!!」」
下唇を白くなるまで噛み締め、拳を握り締めた。
掌に爪が食い込んでいたけど、そうやって耐えないと監督に怒りをぶつけてしまいそうだった。
悔しかった。
何も出来ない自分が情けない…
今、俺の夢と少し残っていた希望がガラガラと崩れる音がした。
もう…どうでもいい…
親友も、仲間も、サッカーも…夢も
もう何もいらない。
何も信じない。
ーーーーー・・・
「何時の間にか寝ちゃったんだな」
目を覚ますと電気の灯りが眩しくて思わず目を瞑った。
俺は監督と話した後すぐ寮を出た。
父さんと母さんは何も聞かなかった。
ごめんな…
心配掛けて、本当親不孝者だよな。