さくら色 〜好きです、先輩〜
運命の賭け
先輩と二人で試合を見に行ってから3日。
今日は創立記念日で学校は休み。
部活の練習も昨日の台風で校庭が水浸しになった為に急遽休みになった。
私は先輩に借りてるボールを持って広場に向かった。
時刻は午前9時。
公園はまだ人が疎らで日中の賑やかさはなく、穏やかな時間が流れている。
葉っぱや紫陽花の花に残る雨の雫は心地良い日差しでキラキラと輝き、そよ風に揺られて落ちていく。
私はその様子を見ながら先週の土曜日のことを思い出した。
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「あんな風に言われるの慣れてねえから… ごめん、あんな言い方して」
「いえ!だ、だ、大丈夫です」
「はあ…俺、まじだせぇな」
そう言って、力無くうな垂れる先輩。
「ふふふ」
「あ、笑ったな」
だって今の先輩、凄く可愛かったんだもん。
真っ赤になって照れてる姿もうな垂れた姿も…
そんな先輩、初めてだから凄く嬉しかったんだ。