さくら色 〜好きです、先輩〜
「遊びでやったことあるぐらいかな」
「凄いな!普通に上手いからてっきり経験者かと思った」
「って言っても少し練習はしたよー」
佐々木君と二人きりで話すのは初めてだったけど凄く話しやすくて楽しかった。
恭介と同じぐらい女の子に人気な理由がわかる気がする。
恭介とは違うタイプの佐々木君。
特進クラスでもおかしくないぐらいの優等生。
服装も仕草も、全てが同級生の誰よりも大人びている。
「…ねぇ、西原さんって森本さんと友達だよね?」
「うん。幼馴染だよ」
「あのさ…その…」
珍しく歯切れの悪い佐々木君に、私は首を傾げる。
すると、佐々木君の顔がみるみるうちに赤くなっていくのが見て取れた。