さくら色 〜好きです、先輩〜
新入部員
球技大会の次の日の土曜日。
私の心とは裏腹に、今日の空は澄み渡り綺麗な青に白い雲がよく映えている。
私は朝から部活のため、いつもの時間に家を出た。
いつもと違うのは横に恭介がいないこと。
マネージャーになってからは平日の朝練も休日の練習も毎日玄関を開けたら恭介が待っていてくれた。
塀に寄りかかりながらポケットに手を突っ込んで、微笑みながら「おせぇよ」って…
だけどこれからはこれが普通になるんだ。
恭介が近くにいない生活が…
心にポッカリ穴があいたように寂しさが込み上げてくる。
私は重い足取りで学校に向かった。