さくら色 〜好きです、先輩〜
昨日は恭介と別れたその足で里美の家に行った。
里美に話してスッキリしたけど、いざ恭介に避けられると胸が痛い。
でも私から今まで通りに接してほしいなんて我が儘なことは言えない。
恭介を信じて待つしかないんだ。
学校に着くと、すでに若菜先輩が部活の準備に取り掛かっていた。
「おはようございます!すみません、すぐ着替えてきます」
「おはよ!まだ時間じゃないし急がなくても平気だよ。それより…」
若菜先輩は私の隣にきて耳元に顔を近付けた。
「恭介君と喧嘩でもした?」
「え?…どうしてですか?」
「いつも一緒に来てるのに別々だし、それにほら」
若菜先輩が指差した方を見ると、ボーッとしながら準備体操をしている恭介がいる。