さくら色 〜好きです、先輩〜
ーーーーーーバタン!
「はあ…」
私は家に帰るとすぐに自分のベッドにダイブした。
さっきからモヤモヤして溜息ばかり出る。
先輩は亮太君を送った後、私のことも送ってくれた。
その帰り道は妙に緊張して上手く話せなかった。
広場での話の続きをしたかったけどどう切り出したらいいのかわからなくて、結局言葉の続きを聞けないまま…
あの時、亮太君が来なかったらどうなってたのかな。
“だから…”の後、先輩は何を言おうとしたの?
先輩のほんのり赤くなった顔。
あんな顔されたら期待しちゃうよ…
だけど、別れ際に言われた一言で私の期待は一気に崩れ去った。
“これからはマネージャーとして応援してな”
「マネージャーとして、か…」
窓から見える月は雲に隠れて光を失っていた。