さくら色 〜好きです、先輩〜
決意
*奏人side*
「んで?言ったの?」
「言ったって何が?」
「だーかーらー!西原さんに告ったんだろ?」
「は?…あ…萩原、お前…」
「ごめんごめん。気になっちゃって」
萩原は顔の前で両手を合わせて謝っていたけど、顔はニヤけていて反省しているようにはまるで見えない。
「そんな事聞く為にわざわざ呼び出したのかよ?」
西原さんを送った後、俺は小野田と萩原から呼び出されて駅前のファミレスに来ていた。
ホント暇なんだな、この馬鹿カップルは。
「奏人!俺はだな、親友としてお前に初めて彼女が出来たことを祝おうと…」
「…ってねぇよ」
「「え?」」
二人の声が被り、そして顔を顰めている。
「告白なんかしてない…」