さくら色 〜好きです、先輩〜
「先輩、約束して下さい」
「約束?」
「葵を泣かせないで下さい。辛い想いさせないで下さい。葵には笑顔が一番似合います。葵を…幸せにして下さい。どうか宜しく…お願いします」
恭介は俺に向かって深く頭を下げた。
その声は震えていた…
「…約束する」
こんなかっこ良い男、他にいるだろうか。
恭介は男の俺から見てもかっこ良いと思う。
恭介の想いは無駄にはしない。
顔を上げた恭介はどこか清々しい表情をしていた。
「俺、また先輩とサッカー出来て嬉しいです。先輩は俺の憧れっすから」
「サンキューな。色々と」
「いえ。こちらこそありがとうございました。それじゃ俺はこれで帰ります」
恭介はそう言って帰って行った。
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