さくら色 〜好きです、先輩〜
そんな時彼女にコーチを頼まれた。
悩んだけど自分の足で一歩踏み出してみようって思えた。
練習は本当に楽しかった。
毎日夕方が待ち遠しくて待ち合わせ時間より無駄に早く広場に行ったりして。
今まで塞ぎ込んでた自分が嘘のようだった。
心の底からサッカーが好きだって思えた。
心の底から笑えたんだ。
でも気を抜くと夏樹の顔が頭に浮かぶ…
歩道橋から落ちる時に見たあのニヤけた顔が。
俺が昔の事を思い出してる時、西原さんは隣で不安そうな顔をしていた。
こんなんじゃ駄目だ…
俺は変わる。
その為に何がなんでも乗り越えてやる。
西原さんはすぐいつもの笑顔に戻った。
何だかホッとする…
その笑顔にいつも癒された。