さくら色 〜好きです、先輩〜
「先輩!」
私の声に気付いた先輩が微笑んで私を手招きした。
それだけで私は胸がキュンとしてしまうことを先輩は知らない。
昨日より、今朝よりもずっとずっと先輩のことを好きになってる。
この気持ちに限界なんてない。
「ごめん、ちょっと行ってくるね」
「私達も行く」
「親友として先輩に言いたいことがあるしね」
私が断りを入れると、二人も勢いよく椅子から立ち上がった。
「え?何何?」
「いいから、行こ!」
そうして里美は私を引っ張るように歩き出した。
二人が何を言うのか気になりながらも先輩の元へ向かった。