さくら色 〜好きです、先輩〜
「先輩、どうしたんですか?」
「ん?葵の顔見に来た」
「っ!!」
今のは反則だよ…
その綺麗な目で見つめられながらそんなこと言われたら本当に心臓が破裂しちゃうよ。
「きゃあ!“葵”だって!顔見に来ただって!」
「葵いいなー!一回でいいから言われてみたい!」
里美と那奈が私の後ろでキャアキャア盛り上がっている。
二人は私達に聞こえないようにコソコソと話してる気でいるけど丸聞こえで、先輩はそんな二人を見て笑った。
「あの桜井先輩」
急に真面目な顔になった里美は私の後ろから先輩に話し掛けた。