さくら色 〜好きです、先輩〜

「それじゃまた明日な」


家の前に着くと、先輩はそう言って頭にぽんっと手を置いた。

付き合ってからは別れる時、毎回こうして頭を撫でてくれる。

それが一日の頑張ったご褒美みたいな感じがして凄く癒されるんだ。


私は先輩の背中を見送りながら明日からの大会で何もないことを祈った。

流れ星でもないのに、何億光年先で輝く星に向かって…



次の日。

全国インターハイが開幕して無事一回戦を突破した。

先輩の言う通り凄い勢いのあるチームで苦戦したけど、うちの自慢のチームプレーで勝利した。


二回戦は明日行われる。




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