さくら色 〜好きです、先輩〜

「おい!今何て言った!?」


恭介が怒りに満ち溢れた表情で、夏樹さんに歩み寄る。


「恭介!!やめろ」


先輩が夏樹さんに掴みかかろうとした恭介をギリギリで止めたけど、その場は一瞬騒然となった。

その後、小野田先輩が割り込んで対処してくれたお陰で大きな騒ぎにはならずに済んだ。


「何だ?あいつ。あの雑魚がレギュラー?笑わせんなよ」


夏樹さんはそう吐き捨てるように言って、若菜先輩に連れて行かれた恭介の後ろ姿を鋭い目つきで睨みつけている。


「夏樹、俺の事は何とでも言っていいけどな、あいつらのことを言うのは許さない」


先輩は重々しい口調で言った。



< 314 / 499 >

この作品をシェア

pagetop