さくら色 〜好きです、先輩〜
「私の事はいいよ!それより里美の方はどうなの?」
「どうって?」
「佐々木君の事!私、この間見たよ?仲良さそうに廊下で話してるとこ」
球技大会の打ち上げで佐々木君の気持ちを知ってからずっと気になっていた。
その後どうなってるのか聞きたくても、里美の気持ちがわからないとそんな話も出来ないし。
急に私から佐々木君の話が出たら怪し過ぎる。
だからずっと二人の様子を観察してきた。
そしたらやっと二人が話してる姿を見掛けて、里美に話を聞くタイミングを窺っていたんだけど…
里美は俯いたまま何も話そうとしない。
「里美…?」
私はいつもと違う里美の様子が気になって、俯いた里美の顔を覗いた。