さくら色 〜好きです、先輩〜
佐々木君は私と話した後、会議室に向かった。
ちょうど会議室から出てきた里美を無理矢理腕を引いて図書室に連れて行ったらしい。
誤解を解いて告白して…
その後は照れて教えてくれなかったけどあの様子だと抱き締めて、もしかしたらキスもしちゃったかもしれない。
そしてその足で私に報告しに来てくれた。
「葵には一番に報告したかったの。電話でもメールでもなく会ってお礼を言いたかった。本当にありがとう」
「里美、良かったね。本当におめでとう」
里美と小さい頃からずっと一緒にいるけど、こんなに幸せそうでキラキラ輝いてる笑顔は初めて見た。
そんな里美を見てたら私まで泣けてくる。
「佐々木君!!絶対絶対ぜっったーい!!幸せにしてよね!!」
佐々木君は満面の笑顔で約束してくれた。
昨日のことで広まった香緒里ちゃんとの噂は明日皆にも誤解を解くみたい。
明日はこの二人の話題で持ちきりになるのかな。