検品母
吉冨麗華がうちに帰ると、さっそく陰険なママ友について言った。
「あのうんこ製造機が、木村薫ちゃんを肴にしてた。せやから、うちがなんぼ通ってもあかん。」
「そうやな。ああゆう人らがおるからな。でも、うんこ製造機はネットの見すぎ。」
30畳のリビングに下りてきた吉冨佳代子は話を聞いていた。
父親には見捨てられて育ったので、ともかく、わが子の話は聞いてやりたい。
「なんとかできへん?告発とか。」
「むりでしょ。数が多いし、学校側は、親を尊重しないといけないし。」
「じゃあ、粛清ね。スターリン閣下!」
「あんた、粛清っ漢字で書けるの?!」
「ううん。ニンテンドーDSのソフト買ってよ。」
そう、今の子は、お勉強ソフトは事欠かないのだ。
心を育てるものはないのに。






















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