ピアニシモ~18才のシングルマザー~
「も~~そんなに暴れたら、茉莉珂ちゃんが、ベットから落ちるだろ?
 セミダブルって。
 一人で寝るには十分だけど、二人じゃ少し小さいんだから……!」

「……だって、司ってば、くすぐるんだもん!」

 耳の後ろに口づけられて、うっひゃっひゃっ、と首をすくめれば。

 司は、ぶう、とほほを膨らませた。

「茉莉珂ちゃんって、ぜんぜん色っぽくない~~」

「司だって、えっちな場所、触らないじゃない」

 そう。

 司も、わたしも、二人とも、はだかで、ベッドの上にいて。

 司は、わたしを後ろから、抱きしめているのに。

 彼の手は、胸にも、お腹の下の一番敏感な場所にもさわらず。

 ウエストのあたりを抱きしめているだけなんだもん。



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