ぼっちさん
「この学校の中庭に生えている
一本の松の木で首を吊って
自殺した女の子のことよ」
自殺した…女の子?
この学校で自殺した人が
いるの…?
「友達がいなくてクラスに
浮いていたぼっちさん。
そんな日々に耐えきれなく
なって死んだの。
だから、ぼっちさんは一人ぼっち
の辛さを知ってるから
中庭の松の木に友達が
出来るよう願えば、
叶えてくれるんだって」
「気持ち悪いわね。
何が言いたいのよ?」
聞き手になっていた女の子は
怪訝そうに言う。
「あなたは私と友達になって
くれる?」
クスッと笑う女の子。
そのとき、彼女と目があった。