【 側にいるよと笑うから 】
・似た者同士
高校2年生
一生に一度の17歳の夏
「よっしゃあああ――!!明日から夏休みだぁ――!!」
「新田ぁ!黙って座ってろ!!」
そんなまさか先生!!明日から楽しい楽しい夏休みが始まるっていうのに、黙ってられるわけがないじゃないですか!!
誰もが先生の話に耳を傾けている中、そわそわと落ち着かない私。
そんな私に冷やかな視線を向けてくる奴がいた。
「なにさ。」
「別に。」
「こっち見てたしょ。」
「自意識過剰なんじゃね。」
何でこんな奴の隣の席なんだ。ただでさえ、同じクラスという現実を否定したいくらいなのに。
誰だよ、夏休み前に席替えしようとか言った奴。