【 側にいるよと笑うから 】




窓側の一番後ろの席。
誰もが羨むその場所を、4月から陣取っているこいつが気に入らなくて、席替えを要求したのは私です。


でも結果、あと一歩が届かなかった。
私の引いたくじは、窓側から2列目の一番後ろ。つまり、こいつの隣。



「毎回毎回なんであんたがそこなのさ。不正でもしてんじゃないの?」

「僻むなよ、ブスに磨きがかかるぞ。」



あ――腹立つ。
こんな奴の隣なんて無理。早く先生の話が終わって、楽しい楽しい夏休みになんないかなぁ。




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