《完》パーフェクトウエディング*社長の奥様は22歳*
ホスト姿の佐久間君は昼間の彼とは別人。


白いシャツの襟を立たせて、首元にはゴールドのネックレスを光らせ、黒いスーツに身を包んでいた。


跪き、敬意を表した挨拶。



彼の王子様のような優美な立ち振る舞いに私はドキドキした。



差し出された名刺を受け取るのも忘れ、彼に見惚れてしまった。



「留奈ちゃん…名刺、口も開いてるわよ!」


「へっ、あ…」


口までポカーンと開いていたらしい…


私は慌てて、左手で口元を押さえ、右手で名刺を受け取った。
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