そんな君に一目惚れ



「・・・えっと、じゃあ早速やっていこうか?」



このままじゃ、俺は彼女に「可愛い」なんて口走ってしまう恐れがある。


いかん、これはよくない。


それに俺はこの子の家庭教師をしにきたんだから。



「はい」



それから彼女の今習っているところから入っていった。



どうやら彼女は科目全体が苦手らしく、基礎からの演習が必要のようだ。


それから何年か分からなかったので聞いてみると、「高3です・・・」と答えられた。



俺はつい「え゛!?」と口に手をあて、驚いてしまった。


(マジかよ・・・)


こんなんでよく3年まで進級できたと思う。



< 17 / 94 >

この作品をシェア

pagetop