そんな君に一目惚れ
「・・・えっと、じゃあ早速やっていこうか?」
このままじゃ、俺は彼女に「可愛い」なんて口走ってしまう恐れがある。
いかん、これはよくない。
それに俺はこの子の家庭教師をしにきたんだから。
「はい」
それから彼女の今習っているところから入っていった。
どうやら彼女は科目全体が苦手らしく、基礎からの演習が必要のようだ。
それから何年か分からなかったので聞いてみると、「高3です・・・」と答えられた。
俺はつい「え゛!?」と口に手をあて、驚いてしまった。
(マジかよ・・・)
こんなんでよく3年まで進級できたと思う。