そんな君に一目惚れ
耳を塞ぎたくなる現実





水曜日。



いつものように理沙に勉強を教えていた。


だけど、今日は理沙の態度がどこか違った。



ボーッとしてるし、呼びかけても「・・・あ、はい」と返事が遅れる。


いったいなんなんだ?



果ては初歩的なミスが目立った。



そうしていつの間にか、終わりの時刻の21時半を時計が差していた。



「じゃあ、今日はここまでな」


「はい・・・」



そうして俺は道具をしまっていると、


「先生・・・」



理沙がやけに深刻な顔をしていたので、


「どうした?」



と俺は理沙と目線を合わせた。





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