そんな君に一目惚れ
ブー、ブー♪
運悪く、近くに置いてあった俺の携帯が震えた。
俺はチッと舌打ちをし、携帯を見ると、単なるどうでもいいメール。
そして、
「あ、携帯!」
と言って、ベッドから出ようとするが、俺が前にいるから出られない状況。
俺は代わりにベッドから出て、理沙の鞄を見つけ、中から携帯を取り出した。
「これか?」
「はい」
そう言って理沙に携帯を渡し、起きあがって中を確認すると、
「あー!!」
「どうした?」
それから理沙は俺に携帯を渡す。
着歴の中には“お母さん”、“お父さん”の文字。
スクロールさせると、その文字ばかりだった。