そんな君に一目惚れ





お母さんは私を指さし、不満を含めて言った。



というか、さっきとなんか雰囲気変わった?



ま、いつものことか・・・。



真面目に話してたと思ったら、急に自分勝手になりだす。



お母さんの悪い癖のひとつだった。



「なにそれー!」


「まあでも、お見合いの話をしたときからあなたがおかしいっていうのはすぐに分かったわ。でも聞いても何も言わないし、心配だったのよ」


「うん、ごめんなさい」


「でもよかったわ。ちゃんと理沙に相手がいて。で・・・」


「で?」



(なんだか嫌な予感・・・)



「いつから付き合ってたの?」



(やっぱり・・・)



「えっと・・・」



まさか「さっき付き合いました」なんて言ったらどう思うだろうか?





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