そんな君に一目惚れ
俺は小さな屋根があるところに案内され、そこに自転車を止めた。
「あの、お仕事依頼の方ですか?」
置いて早々、尋ねられた。
俺は正に入り口にいたので、普通にそう思われるだろう。
「いえ、こちらのお子さんの家庭教師に来た者ですが・・・」
俺は後頭部を掻きながら答えた。
「あ、理沙ちゃんの・・・」
その人は知っている素振りを見せた。
そして相手が女だということが分かる。
「はい」
「でしたら、ここをまっすぐ行ったところがお家の方になりますよ」
と手で示された。
俺は「ありがとうございます」と会釈を返し、そこに向かった。