そんな君に一目惚れ
「お時間です」
係員に呼ばれ、誘導されると、「こちらにどうぞ」と入り口に立たされた。
「理沙」
「ん?」
俺は理沙の方を向き、
「幸せになろうな」
「うん」
理沙は、はにかみ笑いを浮かべた。
一目惚れだった。
一瞬で君を好きになった。
最初はまさかこんな地味な子を好きだなんて思いもよらなかった。
でも、人を好きになるのに理由なんていらない。
好きなんだから、それでいいんだ。
幸せにするんじゃなくて、幸せになろう。
一人だとできないけれど、二人だからそれができる。
離してやらないから覚悟しておけよ。
END