【短編】チョコラブ
バレンタインデー
バレンタインデー当日
「圭太にチョコレートね♪」
そう言って、朝早くから起こしに来た母さん。
毎年恒例だけど、朝早くから起こしに来るのはやめてほしいな……
「ありがと…朝早くに、くるのはやめてほしいんだけど……」
「ダメよ♪ バレンタインデーぐらい早く起きなきゃ!」
「えっ…? なんで?」
「チョコレート貰いにいかないと♪」
僕の母さん、頭おかしいんじゃないの…
チョコレートなんて、貰えないだろうし…
家族から貰えればそれで充分なんだけど……
「あら、どうしたの?」
「なんでも、ないよ。準備するからご飯でも作ってまってて」
「はいは~い♪」
ご機嫌に部屋から出ていく母さんを見届けて、学校へ行く準備を始めた。