【短編】チョコラブ
「後輩かよ! 羨ましいぜ」
僕はそんな声を横に聞きながら紙袋の中身を覗く。
綺麗にラッピングされた箱と、手紙が一通。
「やっぱり……」
中身をみると……
「付き合ってください、かぁ~。いいなぁ」
って、また横から。
「告白、ね…だから嫌だったんだ……俺は……」
「おぉ! 久しぶりに俺っていってるの聞いたぜ!」
しまった……!!
つい、いっちゃったよ……!!
「なんだよ、もう言うのはやめたんじゃなかったのか?」
「う、うるさいな! たまには、ぼろっと出る時だってあるんだよ!!」
「じゃあ、今日はそのまま、僕じゃなくて俺って言えよ!」
「はっ…? なんでだよ?」
ニコッと笑って、
「面白そうだから☆」
そういった。