【短編】チョコラブ
「ダメだって、せめて今日は僕って言ってないと……」
「なんでだよー?」
「去年のバレンタインデーにクラスの男子と約束したから」
「あ、あの、喋り方を変えればもらえなくなるんじゃないかっていう、もらえない組男子が考えたあれか? お前、本気でやってたのかよ…だから、そんな女っぽい話方してたのかぁ?」
あれ…このはなしっていってなかったけ?
だから、いっつも喋り方かえたんだよって聞いてたのか……
「そうだけど?」
「お前さ、いい加減嫌なことは断れるようになれよ! そうじゃねぇと、人生メチャクチャになっちまうぞ?」
「うるさい、黙れっ! 仕方ないだろ? こういう性格なんだよっ!! なおしたくたって、なおんねぇんだよっ!!」
ついつい、怒鳴りつけてしまった。
「そんなに、怒るなって!」
こんだけ怒鳴っても怒らない涼介はいい人だと思ってる。
でも、もう少し…怒ってくれてもいいと思うんだ…