お見合い恋愛
バシャッ
と気持ちいいくらい、最後の1滴までかかっていたと思う。
ガヤガヤとしていた居酒屋は一瞬にして静まり返り
俺たち二人を回りの客が口を開いたまま見つめていた。
「ご馳走様でした」
俺は冷ややかにずぶぬれの三宅課長を見下ろし、言い放った。
財布から1000円を取り出し、びしょびしょになったテーブルに叩きつける。
プロジェクトはもう終盤だ。
三宅課長とはしばらくは会わないだろう。
俺も別プロジェクトを兼任しているから、何かあったら別のやつに頼めばいい。