空と雨


それからあたしたちクラスメートたちは体育館へと移動した。


体育館の中にはテーブルとイスがあって料理もたくさん並べられていた。


「潤、たくさん食べようね!!」


ゆいは食べることに気合いをいれたように見えた。

それからゆいは「あっちに行ってくるね」と言ってどこかに行ってしまった。


「…」


一人になったあたしは誰かに呼ばれるようにある場所へと歩き始めた。


潤は体育館を抜け出し校内へと入った。するとそこへ、


「潤…」
と誰かが潤を追ってきた。

あの人しかいない。


「…先輩」


「“あの”場所に行くのか?」

「…」


「俺も、行ってもいいかな…?」


そう、潤を追いかけてきたのは慶だった。


…先輩はまだ──…
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