月の神―神話物語―
海の神が手を伸ばした時

巫女は己の定めを決めました。


神剣の切っ先を自らに向け、静かにその身に抱いたのです。


巫女の体から青い炎が天へと昇りました。


月の神が巫女に与えた守護の魔法が一気に解き放たれたのでした。



海の神は魔法の炎に半身を焼かれ、恐ろしい叫び声を上げました。

顔を押さえ地に伏せると、大地を三度たたきました。

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