月の神―神話物語―
暑気の残る夏の夜のことだった。


わたしは金の鳥かごの中で眠っていた。

窓は大きく開いてあり、夜風が気持ちよかった。


突然、力強い羽ばたきの音にわたしは目をさました。

窓枠に銀色のフクロウが止まっている。

鋭い瞳は深い緑色だ。


わたしは不意にめまいを覚えて、あわてて一声鳴いた。

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