月の神―神話物語―
海の神は<風雨>の主(あるじ)でした。


月の神は<魔法>の主(あるじ)でした。


一歩も譲らぬ戦いにも見えましたが、海の神の剣が二つに折れ、月の神の剣は遠くに弾き飛ばされました。


すると


月神の巫女が戦いの場に飛び出し、月の神の剣を抱えました。


「巫女よ、その剣を我に渡せ」


天上の神々の一柱たる海の神の声は、大地をも震わせました。

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