砂時計
砂時計
どうすれば、君に伝わるのだろう?

言葉をいくつ並べても、きっと私の想いは君に届かない。

言葉は形になるより早く、サラサラと手の平から落ちていく。

それはまるで、砂時計のようだ。

流れ落ちて、止まらない。

今、生きているということ。

今、君の隣にいるということ。

今、幸せだということ。

体の奥から溢れ出る「愛おしい」を伝えるすべを私は知らなくて、歯がゆくて。

なんでこんなにダメなんだろうって、凹んだりして。

そんな私を、君は抱きしめる。

ただ、黙って抱きしめる。

まるで、すべてを分かっているって言っているみたい。

ねぇ、言葉にできなくても、この気持ちは君に伝わるのかしら?

君の「気持ち」が私に流れ込むように、私の「愛おしい」が君の中に流れ込めばいい。

そうならいいと、私は願う。

そうなったら、きっと砂時計は重力に逆らって、時を止めるだろう。

そうなればいいと、私は祈る。

どうか、どうか。

君に伝われ。

私の「想い」
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