空夢
整った顔にモデルのようなスタイル。
スポーツもできる。
……頭いいかは分かんないけど…。
でも、ほぼ完璧じゃん…。
そりゃ、モテるよね。
そう考えているうちに、聞こえてくる声が次第に大きくなっていく。
「宮野、ついたで」
「……ん?」
松野空にそう言われ、顔を上げる。
と、そこはもう学校の門だ。
「……え…!?」
いつの間にここまで来たんだろう。
色々考えてたから気づかなかった…。
みんなの視線が刺さる。
特に、女子の視線が…。
あたしは松野空から少し離れて、ダッシュで玄関に向かった。