空夢
不安
昼休み、いつもと同じように松野空と話をする。
………つもり。
だけど、今日はそんな気にはなれない。
あたしは机に座って顔を伏せる。
あの名前が頭から離れない。
椎名 織斗……。
あたしが一番嫌いな…人。
あの女の人は、どうして椎名 織斗を知っていたのか…。
もしかしたら……同じ中学だったんじゃ…。
頭に不安がよぎる。
あたしは怖くなった。
もしかしたら…まだあたしのことを探してるんじゃないか…。
もしかしたら…会いにくるんじゃないか…。
とても怖かった。