Secret Story ♯アクアマリンreverse♯【特別編】
わたくしは柔らかい彼女の身体にしっかりと抱きつきます。
ああ、相変わらず癒しですわ。
このサラサラした肩までの髪。
滑らかな肌触り。
それにそれに、ふっくらとしたプニプニほっぺ。
「あ~あ、また始まったよ。
姫のスキンシップ」
「いいのですわ。
これはかわいらしい彼女へのわたくしなりの接し方ですもの」
プニプニほっぺに頭を乗せてスリスリ中。
「姫ちゃん!!」
抗議するかわいい彼女。
名前は日下部 真里菜(くさかべ まりな)。
通称マリちゃん。
彼女はわたくしの癒しの存在ですの。
「おい、俺の真里菜にセクハラすんなや」
声はいきなりわたくしの背後から聞こえてまいります。
「あ、わわわ!!
龍一くん!!」
「うるさいのですわ、安藤 龍一(あんどう りゅういち)!!
わたくしが癒しのひと時を邪魔しないでくださる?」
わたくしはマリちゃんから離れると聞こえた後方を振り返り、ビシッと人差し指を突きつけて茶髪男子を見据えます。