Secret Story ♯アクアマリンreverse♯【特別編】
これでいいですわね。
わたくしは鏡を見つめながらひとり、うなずきました。
漆黒の長い髪を強調させるため、上の服は淡いピンク色のものにいたしました。
肩は色気をだすためにむき出しになっていますの。
自慢の白い肌を彼に見せるのですわ。
とはいえ、下はスカートですと少し狙っているのかと思われそうなので、紺色のレギンスにしました。
裾には小さなリボンがあるのですわ。
ふふっ。
これで瀬名さまはわたくしから目を逸(そ)らせませんわ。
ああ……ですが。
わたくしはとても緊張しています。
だって、今から告白同然のことを瀬名さまに話すのですから……。
ごくり。
唾を飲みこんで大きく跳ねる心臓を落ち着かせます。
わたくしはドアノブに手を置き、ゆっくりまわします。
かちゃり。というドアが開く音はなんとも頼りなげに聞こえるのは、わたくしの気持ちが表れているからでしょう。
内心今の自分の姿を頭に浮かべたわたくしはくすりと笑い、瀬名さまがいらっしゃる隣の部屋へと足を運びました。
ですが………………。
ああ、緊張してしまいますわ。