Secret Story ♯アクアマリンreverse♯【特別編】
「うるさい!!
静かにしろ!!」
パンッ!!
「っん!!」
大きな渇いた音と一緒に、わたくしの頬がジンジンします。
頬を…………叩かれました。
「おい、大事な商品なんだぜ?
傷つけるなよ?」
「いや、だってさ、こいつ暴れすぎなんだ」
「そう言うなって、ここからちょっと行けばすぐ車があるんだ。
そこまで我慢しろよ」
「わかったよ……」
痛いのも我慢して、逃れたい一心で体を捩ります。
けれど、そんな抵抗すら彼らふたりには何とも思っていないらしいのです。
わたくしの体が宙に浮くと、そのまま彼らに担がれました。
視界は素早く移り変わります。
それに拍車がかかり、わたくしはさらに恐怖を覚えるのです。
たしかにここに居ても仕方がないと思いました。
けれど……ですが……この仕打ちはあまりにも……あまりにもひどい。
いや!!
放して!!
怖い。
怖い!!
瀬名さま!!